主体107(2018) 1月 24日

婚礼の日

 

一九八〇年一月中旬のある日、抗日革命闘士柳京洙(リュギョンス)同志の次男の婚礼がとりおこなわれた。式場には
総書記も見えていた。

総書記を迎えて新郎の母は涙を抑えることができなかった。きょうの挙式は総書記の特別のはからいでなされたのだった。

そのしばらく前、総書記は側近の幹部に、柳京洙同志の次男に嫁を世話してあげたいが、りっぱな配偶者を選んでほしいと、こう言った。

「わたしは君やわたしの身近で働く人の子女のためには、こうまで結婚の相手を厳選しようとは思わない」

総書記は花嫁候補が決まると、その写真を見、本人の趣味や性格、品行、家庭のしつけ、集団生活の状況などをいちいち確かめ、縁談がまとまると、祝膳一式を贈り、婚礼にも参列したのであった。

総書記はいかにも幸福そうな新郎新婦に微笑みを送り、抗日闘士である新郎の母に感慨深げに語った。

「いつだったか主席は、あなたと柳京洙同志が山中で結婚式をあげたときのことを話されました。主席は、わたしの母が非常用にとっておいた白米を全部使って挙式用の食品を揃え、柳京洙同志に、いまは山中にいるため、こんなふうにしか準備できないが、祖国の解放後、子女を育てて結婚させるときは、りっぱな祝膳を準備してあげるのだと言ったそうです。

わたしは主席のお言葉を聞いて、この子たちの婚儀はわたしたちの手でとりはからうべきだと思いました」

慈しみにみちた総書記の言葉を聞きながら女闘士は数十年前、白頭山の密林の中の丸太小屋でささやかな式を挙げたときのことを思い出した。

暖かい白米の御飯にさっぱりした山菜の料理で、ささやかながら挙式の膳をととのえてくれた金正淑女史と新郎新婦に箸を持たせながら祝ってくれた主席。そのときの二人の言葉は、いまも心に焼きついて離れない。

祖国の解放によって革命が終わるのではない、君たちが革命の途上で倒れたら、だれが跡をついで革命をつづけるのか、革命家は結婚も革命のためにするのだ、とねんごろに語る主席、そして男女が偕老同穴の契りを結ぶのは生涯における最大の慶事であるにもかかわらず、祖国がないため式を盛大にあげられないのが残念だと胸を痛め、国の解放後、子を生み育てて結婚させるときは、きょうのこの残念な思いをこめてりっぱな式をあげるのよ、と言った金正淑女史の言葉が耳に響くようだった。

そうした主席と女史の意を受け、総書記は子息の婚姻の仲立ちをし、祝膳まで準備したのであった。

こみあげる感激の涙をこらえ、総書記の心を楽しませたいと思った女闘士は、いまは昔のように子どもの世話になって暮らす世の中ではないのに、こんなに早く孫を持つ身になってよいものでしょうかと言った。総書記は愉快そうに笑って、昔は子や孫が多いと家が栄え、老後を気楽に暮らせる、と子どもたちを早く結婚させ、子孫の増えるのを願ったものだが、いまは革命のために家庭が必要であり、二世、三世が必要だと、こうつづけた。

「革命は代をついでなされるべきものですのに、子孫がなければどうなります。

お亡くなりになった柳京洙同志やあなたは、早くから主席に従って革命に献身されました。革命はまだ完成していないのに柳京洙同志は世を去り、あなたはお年をとられました。まだ終わらぬ革命のこの道を誰がひきつづき歩まなければならないのでしょうか。

それはほかでもないこの子たちです。この子たちの代にも革命が完成しなければ、孫たちがやらなければなりません。それでも終わらなかったら、そのつぎの代にでも革命をやり遂げなければなりません」

総書記は新郎新婦を頼もしげに眺めながら、力をこめて言った。

「革命はこのようにつづき、革命家の代はこうして引きつがれるのです。革命家は自分の一代が革命に忠実であるというだけではその本分をつくしたと言えません。

家庭の代はまさに革命の代なのです」

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